本サイトのご紹介:メモやノートの取り方とアウトプットの関係

本サイトの運営コンセプトを紹介する記事です。

世の中には、いろいろなメモやノートの取り方が存在します。

私の会社では会議の時に、机の上には様々なメモ帳やノートが並びます。そして皆が競争するかのように、会議の発言などを黙々と書き写しています。

誠実さを売り文句にしているメーカー企業の社員らしく、実に誠実です。そのような誠実な態度が、製品にも表れています。

信頼性が高くて、故障の少ない製品です。利用マニュアルも充実しています。問題が生じると開発記録などを参照して、徹底的に原因究明します。

もちろんこのような仕事のやり方は、決して間違いではありません。50年前ならば、十分に通用していました。

しかし残念なことに、最近では従来型の製品による売上は落ちる一方です。自動車などの世界でも、デザインは次々と変わっていきます。

単純に信頼性が高いだけの製品では、お客様の変化するニーズに対応しきれないのです。事態を変えるために会議を開催しても、議論に参加するのは一部の人間だけです。

他の人たちは黙々とノートを取っているだけです。何が問題でどうするのが良いと思うのか尋ねても、「こうしたらどうか」という返事は返って来ません。それどころか書き写した内容があるのに、会議のポイントを尋ねても理解できていない人さえ存在します。

このような状況なので、あなたがメモやノートの取り方が分からなくて困っていても、それは別に恥じるようなことではありません。全く未知なことに挑戦して、それを簡単に克服できる者は多くありません。

そもそも会議の開催方法が良くないのです。信頼性や故障しにくさを追求する従来製品の開発手法の会議(情報共有に重点を置く)を通じて、新分野の製品を開発(新アイディアを発掘)するというアプローチが適切ではないのです。

会議の運営方法や、メモやノートの取り方というのは、開催目的(獲得したいアウトプット)や参加者たちの役割によって変化させた方が良いことがあります。それどころか経営方法も変わって来ます。

学生時代は好成績、すなわち正確で間違いの少ない解答を求められていたのだから、上記のように「黙々とノートを取る」という基本スタイルでも悪くありません。どこが説明のポイントであるかも、講師が分かりやすく解説してくれます。

(いや ... 私が講師の時は、分かりやすい解説はしていませんね。反省、反省)

しかし新商品の開発や新サービスを開始したいという時には、従来とは異なったアプローチが必要となります。また会社ではチーム活動が基本となるので、他人とのコミュニケーションといったアウトプットも大切になって来ます。

この世の中には会議方法、経営方法、コミュニケーション方法に関する論文や書籍が数多く存在します。全てに対して包括的に取り組むのであれば、大学で経営学修士(Master of Business Administration)などを学ぶのが良いでしょう。

しかく私はデータ分析を専門とする技術者です。そこで本サイトではメモやノートの取り方を「データ処理」の観点で、学生さんや新社会人向けに事例中心に紹介させて頂くことにする予定です。

ちなみにビジネス文書の作成技法に関しては、1970年代にPyramid Pricipleという技法が考案されています。私が今まであったMBA資格者のうち、8割くらいが存在を知っている有名本です。

学術関係であれば論文という絶対的な存在がありますが、数名の教授から論文作成にも役立つというコメントを聞いています。アウトプットの構成方法として大変参考になります。

また本書との関係性は明示されていませんけど、アウトプットに注目した良書が存在します。これらもPyramid Principleが強調している「図によるイメージ思考が大切」を実践しており、大変参考になります。

本サイトでは、主に上記の三冊を活用して、先ほど申し上げたように事例紹介させて頂くことにします。またPyramid Principle著者のBarbara Minto氏が所属していたマッキンゼー社の著者たちの本も、折に触れて紹介させて頂くことにします。

なお本サイトは具体的な事例を紹介することテーマであり、技法そのものは書籍で学んでいただけると幸いです。

またメモやノートの取り方に関しては、多数の論文や書籍が発行されています。包括的に技法を知りたいということであれば、そういった方面の論文や書籍を探してみると良いでしょう。

(上記は 牧野智和准教授の著書です)

セミナー講師までやっている割には分かりにくくなってしまいましたが、つまり私はアウトプットを意識したメモやノートの取り方を重視しており、そのやり方を紹介するということです。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静 (よつばせい)