文具

バレンタインデーのプレゼントに、モンブランのスターウォーカー

モンブランのスターウォーカー

私のブログ、ある時に気付いたけれども、クリスマスやバレンタインデーにはアクセスが増加する。自分では気づいていなかったけれども、その手の記事投稿が多いらしい。

しかし考えてみると、妙に納得できる話だったりする。

なぜなら私、2005年にブログを始めた頃からITエンジニアではあるものの、2007年頃からは文具ライターとしても活動している。モンブランのスターウォーカーなどの筆記具を使っていれば、そりゃプレゼントのシーズンにはアクセスが増加する。

今回は一体どうして、文具ライターになってしまったのかを回想してみたいと思う。

モンブランのスターウォーカー

実はIT(情報技術)業界と、モンブランのスターウォーカーというボールペンは、けっこう深い関係にある。なお、同じモンブランのスターウォーカーであっても、万年筆とは関係が浅い。

ちなみに私、学生時代からセーラーの万年筆を使っていた。そんな私がスターウォーカーを持っているのには、もちろん訳がある。

まずIT業界というのは成長産業であり、営業職に若手が多い… 少なくとも、2007年頃には若手が多かった。弊社のライバル企業にしても、業界誌にトップ営業職としてインタビューされたのは、まだ30歳になっていないように見える若者だった。

その若者が、自分の仕事アイテムとして、モンブランのスターウォーカーを紹介していたのだ。何でもお客様との契約サインでは、高級ボールペンが望ましいということもあって、商談などの打ち合わせにおいては、スターウォーカーを使っているとのことだった。

私は営業職ではないけれども、プレ案件のITシステムエンジニア&現場指揮官のような立ち位置であり、メラメラとライバル意識が燃え上がったことは否定できない。それで勢いに任せて、モンブランのスターウォーカーを購入してみたのだ。

しかし… 購入タイミングなどの全てが最悪だった。

まず義父はモンブランの万年筆やボールペンを何本も保有していたけれども、私はそんなことは無かった。どちらかというと親父譲りで、文房具はクロス製が多かった。

そんな私にしてみれば、「筆記具の王様」とも呼ばれるモンブランを象徴するホワイトスターは、かなり… 相当に… 気恥ずかしいものだった。

そして2007年は、奇しくもモンブランの創業100年となる年だった。記念として、ホワイトスターの代わりに、0.03カラットのダイヤモンドを使った特製スターウォーカーが限定販売されたのだ。

私は昔も今も、限定販売には弱い。そして顧客への技術コンサルティングを終えて帰宅途中にある横浜駅には、モンブランの直営店が存在していた。

技術力では負けていない自負はあったが、どう頑張っても、コミュニケーション力では勝てない自信(?)があった。当時はおろか、今でも苦手だ。

しかしビジネスの世界で勝つためには、「泣いているだけでは、何も解決しないぞ。セーラームーン! (by タキシード仮面山本様)」だ。勝つためには、手段にこだわってはいられない。少なくとも私には、こだわっている余裕はなかった。せめて武器だけは相手よりも格上にしたいと考えて、スターウォーカーの100周年記念モデルに手を出してしまった。
(見せる… 魅せる…。筆記具だけでなくて、手帳も同じだ。綴じ手帳、システム手帳、能率手帳… 顧客訪問する者たちは、文房具にもこだわる者が多い)

この歳になって、酸いも甘いも嚙み分けることが出来るようになると、我ながら部隊を維持するため、部下を養うためとはいえ、随分と突貫的な購入だったと思っていますよ、ハイ。

ともかく私は、「あの」モンブランのスターウォーカーと呼ばれる、高級ボールペンを購入してしまったのだ。それも特別モデルを。

ちなみにダイヤモンド装飾のスターウォーカーを購入したのは、結果的には悪いことではなかったと思っている。

何しろ今ときめく外資系G社のエンジニアも、なぜか技術ブログにおいて、スターウォーカーのボールペンを購入したことを記事投稿しているのだ。そして何より、弊社の新幹部がスターウォーカーを使っている。

今の私は秘書さんたちの世話係のような立場であり、同じボールペンを持っていると、妙に具合が宜しくない気もする。

それに現時点では、できるだけ在宅勤務をすることが励行されており、新幹部や秘書さんたちと顔を合わせる機会も殆どない。顧客へコンサルティングする仕事は一時的なものであり、今は事業戦略とやらを担当している。在宅で気晴らしに使うのには、ちょうど良い。

実は通常モデルに比べると、数倍以上の価格という代物なのだけれども、今はそれなりに満足している。

そして顧客コンサルティングでは技術的な話は遠慮なく書けるけれども、事業戦略では少々書きにくい。だから文房具方面の記事が、徐々に増えていった。

そうして気がつけば、なぜか業界でも稀なコレクションばかり保有する「文具ライター」と化していたという訳だ。

プレゼントになったスターウォーカー

さて技術者という立場だと、「ダイヤモンドだけれども、それが何か?」と、軽く一蹴してしまうけれども、他者には違うようだ。

少なくとも小学生たちには、こういったキラキラするアイテムは興味深いようだ。ライバル企業に負けまいという一心で購入してみたけれども、それはある意味では正解だったらしい。

ジェットストリーム4色+1ボールペン

こちらはジェットストリームの4色+1(シャープペンシル)ボールペンだけれども、この “すみっこぐらし” の模様は、小学生たちの心をガッチリと捉えたらしい。ある時に模様なし通常タイプを使う機会があったけれども、ポケットから取り出すのと殆ど同時に、「あれっ、おじさん。今日はいつもと違うボールペンなの?」と、チェックされてしまった。

我が子にしても、モンブランのダイヤモンド入りボールペンは、珍しい筆記具に映ったようだ。ちょうど今くらいのバレンタインのシーズンに、ボールペンのケースを自作してくれたことがある。

もちろん子供が作ってくれた好意を、無視することは出来ない。私は自作された布ケースにスターウォーカーを収納し、それをワイシャツの胸ポケットに入れて持ち歩くようになった。

しかし… いくら忙しいとはいえ、いくらかさばらないとはいえ、ワイシャツの胸ポケットにケースごと収納するのは、大変に致命的なことだった。

ある日、帰宅した時になって初めて気付いたけれども、スターウォーカーが布ケースごと消え去っていた。思い返してみると、駅を出たばかりの交差点で信号ダッシュした時に、何かが落ちるような物音を聞いたような記憶が残っている。

それで慌てて件の交差点へ行ってみたけれども、すでに時遅しだった。ケースもボールペンも、影も形も見当たらなかった。念のために警察や鉄道へ相談してみたけれども、お手製の布ケースとスターウォーカーは見つからなかった。

つまりどうやら私は、期せずして誰かに対して、「モンブランのスターウォーカー100周年記念ボールペン」という高級ボールペンをプレゼントしてしまったらしい。

ただし見栄を張る訳ではないけれども、私としてはボールペン本体を失ったことは、そんなに残念ではない。

今でも残念に思うのは、子供が裁縫で自作してくれた、布製ケースを失ったことだったりする。

まとめ

モンブランのスターウォーカーのプレゼントに関する体験は、以上の通りだ。こんなブログ記事ばかり書いていれば、もちろんバレンタインの時にはアクセスが増えるだろう。

そしてこれは意図的だけれども、どうしてクリスマスにアクセスが増えるかというと、今もこうやって、クリスマスというキーワードがブログ記事に入れているからだ。

と、いうか、そもそも100周年記念モデルを購入したのが、クリスマス・イブの時期だったりする。そのようなタイミングでもないと、なかなか高級ボールペンというのは購入しにくい。
(おまけにボーナスシーズンで財政的に余裕が出るのも、ちょうどクリスマス・イブになる。ライバル営業へのインタビューを掲載したIT業界誌にしても、いろいろ考えているらしい)

それから画像に何度も写っている小ヌイグルミ (名前:あんみつちゃん) だけれども、これもクリスマス・イブに子供のお友達からプレゼントされたものだったりする。

やっぱりプレゼントというのは誕生日、クリスマス、バレンタイン、ホワイトデーに集中するので、文具ライターをやっていると、必然的にアクセスが増加するのだ。

なお「期せずして誰かに、モンブランのスターウォーカーをプレゼントしてしまった」と書いたのに、どうして今も100周年記念モデルを持っているのか、不思議に感じた貴方は流石だ。

実はお馴染みになっている文具店があり、そこで下取りに出された100周年記念モデルがあって、再び同じ高級ボールペンを手にすることが出来たという訳なのだ。

何となく100周年記念モデルは製造番号がどこかに印字されていて、直営店に確認すれば、その番号を知ることが出来るかもしれない。

しかし今の僕には横浜の直営店を訪問している暇はないし、失ったボールペンを再び手にしたいという思いはない。現在手元にあるダイヤモンド版スターウォーカーで十分だ。

十分でないのは、子供が縫ってくれたケースが戻らないことだ。くどいと言われてしまうけれども、僕にはそのくらい悔しいのだ。

(あっ、いつの間にか気が高ぶって、最後の方は「僕」になってしまった。まあ、いいか)

それでは今回は、この辺で。ではまた。

P.S.
今までの記事で「僕」を使っていたのは、親父が「私はやめた方が良い」と言ってくれた為だけれども、子供には「父ちゃんは『私』の方が絶対にいい!」と言われてしまった。もうこの世に親父はいなくなってしまったし、老いたので子に従うのが良いので、このブログあたりから「私」へ移行することにした。
こだわるというのは、小さなことでも大変だ。「ヤレヤレ」である。
(そういえばスターウォーカーのプラチナエディションなので、密かに「スタープラチナ」と命名している。モチロン、あのマンガに由来している)

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記事作成:小野谷静